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バーチャルオフィスってどうなの?|良いところ・困るところ、向いている人・向かない人を数字で

公開日 バーチャルオフィスDB編集部

バーチャルオフィスってどうなの?|良いところ・困るところ、向いている人・向かない人を数字で

バーチャルオフィスの郵便は、運営会社が決まった日にまとめて送ってきます。たとえばDMMバーチャルオフィスの毎週の転送は、転送の曜日を指定しなければ、火曜日までに届いた郵便を水曜日に送るので、水曜日に届いた郵便は翌週の水曜日の発送になります(水曜日が祝日なら翌営業日)。曜日は無料で指定できますが、どの曜日にしても、締めの直後に届いた郵便は次の週まで待ちます。

安く住所を持てる代わりに、郵便は運営会社の決めた日を待つことになります。バーチャルオフィスを借りる価値があるかどうかは、この引き換えが自分の仕事に合うかどうかで決まります。

費用は、おすすめ26選の会社で比べると、法人登記して郵便を毎週転送してもらっても、1年目は約5万円が真ん中で、レンタルオフィスの個室の1か月分ほどです。

郵便は、転送する会社のうち、届いた日か翌営業日に送ってもらう手段がある会社が約2割です。特別送達(裁判所からの書類など)や本人限定受取郵便のように、代わりに受け取ってもらえない郵便もあります。

借りられるのは「住所」と「郵便の窓口」

バーチャルオフィスを契約すると、借りた住所を会社の本店の登記や、名刺・ホームページ・請求書に使えるようになります。部屋や席を借りるサービスではないので、仕事をする場所は自宅や外出先のままです。

どこまで住所を使えるかはプランで決まり、法人登記には使えないプランもあります。当サイトに載せている店のうち、法人登記できる店は約9割です。

その住所に届いた郵便は運営会社が受け取り、決まった日に転送するか、店の窓口で渡してくれます。届いたことを写真やメールで知らせる会社もあり、GMOオフィスサポートは封筒の表と裏の写真をマイページで見せます。

店によっては、電話番号や会議室も借りられます。電話番号を借りられる店と会議室のある店は、どちらも半分ほどです。

良いところ:費用・住所・始めるまでの早さ

良いところは、費用が低いこと、本店や名刺の住所を自宅以外にできること、申し込んでから使えるまでが短いことです。

1年目の費用は、レンタルオフィスの個室の1か月分ほど

金額は税込で、料金と条件は2026年10月時点のものです。税別の額と、税の表記のない額は1.1倍しています。この記事の「1年目」は、入会金と12か月分の利用料、年会費の合計に、転送の手数料と送料(月1回なら12回、毎週なら52回。1回は50g以内の封書1通で、送料が実費の会社は定形郵便の110円)を足した額で、期間を限った割引は入れていません(バーチャルオフィスおすすめ26選と同じ数え方)。

おすすめ26選の会社で、法人登記して郵便を毎週転送してもらう1年目の費用を比べると、真ん中は約5万円です。起業の事務所費用で比べている法人登記できるレンタルオフィスの個室は、会社ごとのいちばん安い月額の真ん中が50,000円なので、バーチャルオフィスの1年目は、個室のおよそ1か月分にあたります。

部屋を借りないので、敷金・礼金や家具の費用もかかりません(保証金やデポジットを預ける会社はあります)。

法人登記して郵便を毎週転送してもらう1年目の費用

いちばん安いのはバーチャルオフィス1の23,860円で、7万円を超えるのは、アントレサロンのように受付のある店やコワーキングの施設を住所にする会社です。会社ごとの額は、おすすめ26選の26社の一覧にあります。

郵便が少なく、月1回の転送で足りるなら、おすすめ26選の会社のうち13社は1年目が3万円以下です。月額の分かれ方は料金相場の記事、法人登記できるいちばん安いプランは安いバーチャルオフィスの比較にまとめています。

本店や名刺の住所を、自宅以外にできる

法人登記できる店を選べば、会社の本店の住所を自宅以外にできます。ただし、株式会社は代表取締役の住所も登記簿に載り、必要な書面を付けて申し出れば、登記事項証明書に出る住所を行政区画までにできます(合同会社の扱いを含めて法人登記するときに確かめること)。

登記をしない個人事業でも、名刺・ホームページ・請求書の住所を自宅以外にでき、法人登記には使えない住所だけのプランもあります(使い分けはフリーランス・個人事業主のバーチャルオフィス)。

ネットショップの特定商取引法の表示に使えるかは、自宅住所を出さない住所貸しバーチャルオフィスで確かめてください。METSバーチャルオフィスのライトのように、特定商取引法の表示には使えないとするプランもあります。

住所を選べて、申し込みから使えるまでが短い

店は42都道府県にあり、住まいと違う都市の住所も選べます。

審査は、日数を書いている会社の多くで3営業日以内です(審査と本人確認の記事)。郵便を受け取るプランでは、このあとに郵便やオンラインでの本人確認が続き、Karigoは利用開始まで4〜8営業日としています。

困るところ:郵便の届き方と、住所だけでは足りない場面

困るところは、郵便が手元に届くまでの日数と、代わりに受け取ってもらえない郵便、それに住所と郵便の窓口だけでは足りない場面です。費用が低いぶん、借りる価値があるかどうかは、主にこの3つを自分の仕事で受け入れられるかどうかで決まります。

郵便が手元に届くまで

冒頭のDMMバーチャルオフィスのように、週1回の転送では、締め日の直後に届いた郵便は次の発送の日まで待ち、そこに配達の日数が加わります。

郵便を転送する会社を、選べる中でいちばん速い送り方で分けると、次のようになります。

郵便を転送する会社の、いちばん速い送り方

届いた日か翌営業日に送ってもらう手段がある会社は約2割で、いちばん多いのは週1回の転送です。送り方ごとの会社の例と、締め日の直後に届いた郵便が発送されるまでの日数は、次のとおりです。

いちばん速い送り方 例 締め日の直後に届いた郵便が、発送されるまで
届いた日か翌営業日に送る(即日・都度・毎日の転送など) DMMバーチャルオフィス・レゾナンス・Karigo 当日〜翌営業日
週2〜3回の転送 BIZcomfort(週3回のオプション) 3日〜4日ほど
週1回の転送(7日〜10日に1回・月4回を含む) クロスコープ・BLOOM・アントレサロン 7日〜10日
月2〜3回の転送(隔週を含む) the from(隔週) 10日〜16日ほど
月1回の転送 TALT 1か月ほど
頼んだときに送る(送る日の記載なし) MailMate 頼んだ日による
回数や時期の記載なし(「相談」を含む) サーブコープ・freeeバーチャルオフィス 分からない
郵便局の転送の手続きを自分でする ツムグ前橋 —

有料のオプションを含めた、いちばん速い送り方で分けています。急ぎの転送(お急ぎ便など)があっても、届いた日か翌営業日に送ると公式サイトに書いていない会社は、決まった日の転送の回数で分けています。

冒頭のDMMバーチャルオフィスも、別の料金を払えば、16時までの依頼で当日に発送してもらえます。このように、届いた日か翌営業日に送ってもらうには、ふだんの転送とは別に料金がかかる会社があります(料金は郵便転送の記事)。

回数や時期を書いていない会社には、サーブコープやfreeeバーチャルオフィスのように店の多い会社も含まれるので、申し込む前に転送の曜日と締め日を聞いておきます。

すぐに見たい郵便があるなら、窓口で受け取れる店を選ぶ方法もあります。窓口で受け取れる店は、当サイトに載せている店の約2割です。

受け取ってもらえない郵便

運営会社が代わりに受け取らない郵便もあります。当サイトに店を載せている139社のうち、郵便の種類ごとに、受け取らないと書いている会社の数は次のとおりです。

郵便の種類 受け取らないと書いている会社 受け取ると書いている会社
現金書留 37社 ある(条件付きを含む)
特別送達(裁判所からの書類など) 33社 なし
内容証明郵便 29社 なし
代金引換 24社 ある(条件付きを含む)
本人限定受取郵便 19社 なし

郵便の種類の名前を挙げて書いている場合で分けています。挙げていない会社も、受け取ると書いているわけではありません。「受け取らない」には、不在票で知らせるだけの会社や、本人が郵便局で受け取る形の会社を含みます。

こうした郵便が届くと、不在票が入って自分で受け取りの手続きをするか、差出人に返されます(会社ごとの扱いは郵便転送の記事)。法人口座を作るときに銀行から届く書留や本人限定受取郵便の扱いは、法人口座の記事で比べています。契約の前に、取引先・銀行・役所から届きそうな郵便を書き出し、申し込む会社の「受け取れないもの」と照らしておきます。

住所だけでは足りない場面

住所と郵便の窓口のほかに、事務所そのものや、人の応対が求められる場面もあります。

許可が要る業種の記事で扱う古物商・建設業・宅地建物取引業・人材派遣などは、許可を受ける営業所・事務所の要件を満たせるかを、その記事と許可を出す役所で先に確かめます。業種によっては契約そのものを断る運営会社もあり、業種ごとの会社の数は審査と本人確認の記事にあります。

法人口座を作るときは銀行の審査があり、運営会社による銀行の紹介や返金の保証は法人口座の記事で比べています。

来客や打ち合わせには、店に自分の席はなく、訪ねてきた人に運営会社が何と答えるかも会社で違います(怪しい・違法?の記事)。会議室のある店なら打ち合わせに使え、料金は会議室の記事で比べています。

商品や荷物を送ってもらう仕事では、受け取る荷物の大きさや数に上限があります。郵便転送の記事で比べた会社では、受け取らない荷物の境目が3辺の合計で90cm〜170cmで、Karigoは小包を月10個まで(法人・屋号の契約)としています。

契約してから気づきやすいこと

料金表だけでは見落としやすい決まりと、住所を移すときの手続きです。

いちばん短い契約でも、6か月か1年分を払う会社がある

契約期間を書いている会社のうち、単月や月ごとに契約できる会社は約3割で、DMMバーチャルオフィスやレゾナンスは単月・半年・年間から選べます。

一方で、期間を書いている会社の約4割は、いちばん短い契約でも6か月か1年です。

GMOオフィスサポート・BLOOM・クロスコープは1年からです。法人登記に使うと期間が長くなる会社もあり、イービジネスセンターとオフィスパークは、登記に使うなら1年以上の契約としています。

単月の月額は、年払いの月あたりより高くなる会社があります。バーチャルオフィス1は、単月契約が月3,960円、年間契約なら月880円です。

途中でやめたときの返金は、解約の記事で比べた主な会社のほとんどが、前払いした分を返さないか、契約期間の途中では解約できないとしています。年払いで始めるなら、1年は使う前提で選びます。

住所の番地が、契約するまで分からない店がある

公式サイトに番地まで出している店は約7割です。番地まで出していない店には、丁目・町名・市区町村までしか出ていない店や、番地を「○番○号」のように伏せるか、契約のあとに知らせるとしている店があります。

DMMバーチャルオフィスは番地を伏せた形で載せていて、BLOOM・オフィスゼロワン・レンテンイマジネーションは、番地を契約や利用開始のあとに知らせるとしています。住所の評判を検索で確かめてから決めたいなら、番地まで出ている店を選ぶか、申し込む前に問い合わせます。

住所の載せ方や宛名に、決まりのある会社がある

借りた住所をどう見せるかにも、会社ごとの決まりがあります。Karigoは、ホームページに住所を載せるときは画像にして事前に申請するよう求め、Googleビジネス・Googleマップへの掲載は認めていません。Googleマップに登録できるかどうかと、建物に社名を出せるかどうかは、怪しい・違法?の記事で会社ごとに並べています。

郵便の宛名に屋号や会社名を足すと月額が上がる会社もあり、個人事業の屋号は開業届の記事、会社と屋号の両方で受け取るときは法人成りとバーチャルオフィスで比べています。

住所が変わると、本店の登記をし直す

運営会社を乗り換えるときや、借りている店が閉じたときは住所が変わるので、会社の本店に使っていれば、本店を移す登記が要ります。登録免許税は1か所につき3万円で、法務局の管轄の外へ移すときは旧所在地と新所在地でそれぞれ3万円(合わせて6万円)です。

名刺やホームページの住所も書き換えます。期限や定款の変更は本店の移転にかかる費用と期限にまとめています。

「怪しい」と言われる理由

「怪しい」と言われる理由として、運営会社は、郵便を受け取るサービスが詐欺などに悪用されてきたことや、同じ住所を多くの会社が使うことを挙げています。一方で、郵便を受け取るプランでは申し込みのあとに本人確認があり、書類や事業の内容によっては契約を断られます(審査と本人確認)。

違法かどうかの根拠、バーチャルオフィスだと分かる場面、信用できる運営会社の見分け方はバーチャルオフィスは怪しい・違法?にまとめています。

向いている人・向かない人

借りる価値があるかどうかは、使い方で変わります。使い方ごとの向き不向きは、次のとおりです。

使い方 向き不向き 理由
登記簿の本店・名刺・ホームページの住所を自宅以外にしたい 向いている 法人登記できる店は約9割。株式会社は代表取締役の住所も登記簿に載る(行政区画までにする申出は法人登記の記事)
郵便は月に数通で、急ぎの郵便が少ない 向いている 毎週転送しても1年目は個室の1か月分ほど。月1回の転送で足りれば、さらに安い
来客がなく、打ち合わせはオンラインか外で済む 向いている 席や部屋の費用がかからない
住まいと違う都市の住所を使いたい 向いている 住まいと関係なく、店のある都市から住所を選べる
会社に勤めながら、副業で始める 事業による 情報販売・投資・転売などは契約できない会社がある(副業で起業するときのバーチャルオフィス)
数か月だけ使ってみたい 会社による 単月や月ごとに契約できる会社は約3割。6か月か1年からの会社もある
許可が要る業種で始める 確かめてから 営業所・事務所の要件は許可の記事と許可を出す役所で確かめる。業種によっては契約を断る会社もある(審査の記事)
裁判所・銀行・役所などから、本人が受け取る郵便がよく届く 向かない 特別送達や本人限定受取郵便は、受け取ると書いている会社がない
届いた書類を、その日のうちに見たい 向かない 決まった日の転送が多く、窓口で受け取れる店は約2割
来客が多い、在庫を置きたい 向かない 自分の席や部屋がなく、受け取る荷物の大きさや数に上限がある

向かない使い方に当たるなら、ほかの形と比べます。郵便を受け取るだけなら私書箱(バーチャルオフィスと私書箱の違い)、働く席や部屋も要るなら、コワーキングの席・レンタルオフィスの個室・賃貸の事務所の初期費用と1年目の額を起業の事務所費用で比べられます。今の事務所をやめてバーチャルオフィスに移すなら、減る額と元が取れるまでの月数を事務所の固定費を減らすで出しています。

バーチャルオフィスにすると決めたら、おすすめ26選・安いバーチャルオフィスの比較・よく比べられる7社の違いで会社を比べられます。

まとめ

バーチャルオフィスを借りる価値があるかどうかの要点です。

  • 借りられるのは住所と郵便の窓口で、部屋や席は借りない
  • 法人登記して毎週転送しても、1年目は約5万円が真ん中で、レンタルオフィスの個室の1か月分ほど
  • 本店の住所は自宅以外にできる。株式会社は代表取締役の住所も登記簿に載る
  • 郵便は決まった日にまとめて届き、届いた日か翌営業日に送る手段がある会社は約2割。特別送達や本人限定受取郵便は、受け取ると書いた会社がない
  • 6か月か1年からしか契約できない会社があり、住所が変わると本店の登記をし直す
  • 借りる価値があるのは、自宅で仕事をし、郵便が少なく、来客のない使い方。本人が受け取る郵便が多い仕事、届いた書類をその日に見たい仕事、来客や在庫の多い仕事には向かない